皆さん、こんにちは。

先日、お引渡したK様邸。
引っ越しも住み、徐々に新しい生活が始まっております。

今回は、完成した内部の模様をお伝えしたいと思います。


「BEFORE」


「AFTER」

まずは、廊下から。
今回のリノベーションは、内部の天井、壁はすべて解体し新しくしました。床は既存床の上に断熱材を敷き全面に桧の床板を張りました。




天井、壁材をはがし骨組みだけにしていき工事を進めていきました。
今回のリノベーションでのお施主様のご要望として夏は涼しく冬は暖かくしたいということで、断熱工事はとても重要です。隙間なく断熱材を施工できる吹付断熱を選定いたしました。
工事の模様はこちらから。今回のリノベーション工事の工事時期は冬でしたが吹付断熱の施工後は内部は本当に暖かく大工さんも「動いてると汗かくなぁ」と好評でした。


「BEFORE]


「AFTER」

こちらは洋間の一室です。
ビニールクロスの壁とクッションフロアーの床から珪藻土クロスと無垢の床板に変わりとても明るくなりました。
使用している床板は吉野桧です。家の床板はトイレ、畳のお部屋以外はすべて同じ桧を使用しております。この吉野桧は丸岡材木店が製造販売しています。お部屋に入ると桧の香りがしてとても落ち着きます。これからの経年変化も楽しみな素材です。


「AFTER」

こちらは新設した収納部屋です。以前は収納が少なかったということでしたので新たに設計に加えました。棚の仕様はお施主様に図面を書いていただき大工さんにつくっていただきました。


「BEFORE]


「AFTER」

和室は間取りは変更せず、内装とサッシを変えています。
前の和室は鴨居や長押、柱があり日本の伝統的な和室でしたが今回はそういったものをすべて無くしモダンな和室になっております。

今回のリノベーションで内装の素材のひとつである、珪藻土クロス。天井壁はほとんどこの素材を使用しております。
この珪藻土クロスは表面に珪藻土が張り付けてありビニールクロスに比べて調湿作用があります。また天然木に合わせて作られたこの壁紙の色はなかなかありそうでなかったオリジナルカラーです。自然素材に良くなじみます。



施工は鈴木機業室内装装飾店　鈴木さん。珪藻土クロスはビニールクロスに比べると扱いが難しく、珪藻土クロスと聞いただけで断る業者もいます。その中で様々な要望を柔軟に対応してくれる職人さんです。今回も問題なく施工していただきました。

「BEFORE」


「AFTER」

こちらは脱衣場。洗面台の位置を変えて収納棚は施主様のご要望に合わせ大工さんがつくり付けました。


「BEFORE」




「AFTER」





前のキッチンは解体撤去し、新しくしました。キッチンリビング部分は前の間仕切りや柱を撤去し梁を入れて補強しています。広々としたリビングキッチンが出来ました。



「BEFORE」





「AFTER」



二階もリビング同様間仕切りを無くし梁で補強し広々としたワンフロアーを実現しました。現場で大工さんと柱を撤去する際に梁の大きさや位置など綿密に打ち合わせをし工事を進めました。
窓から光がたっぷり入るのでとても明るい空間になったと思います。


「AFTER」



こちらは旦那様がお使いになられる事務室。新しい空間に以前使用していた建具を再利用しています。

「AFTER」

この階段も再利用しました。階段材は紅松。ロシアでよく採れる木材でしたが近年生態系の保護のため市場に出てこなくなりました。加工しやすく、幅の広い材料がとれるので大工さんや建具屋さんがこぞって使っていた材料です。最初は淡いクリームのような色なのですが、経年変化で写真の色のように濃い茶色に変わります。今では貴重な紅松の階段です。



リノベーションの魅力は、思い出が詰まった家を再利用しながら全く別のものを作り上げることだと思います。適切な補強工事を行えば広々とした大空間を作ることも可能です。今空家問題が多く取り上げられています。中古物件を買ってリノベーションをして新しい生活を始めるのも一つの選択だと思います。その生活づくりのお手伝いを佐藤建築店で出来ればなと思っております。

K様、この度は本当にお世話になりました。まだまだ引越の片付けなど忙しいとは思いますが、徐々に新しい生活に慣れていただければと思います。住んでいくうちにご要望等あればなんなりとお申し付けください。
今後ともよろしくお願い致します。


佐藤