皆さん、こんにちは。
本日は、リフォーム工事のお知らせをいたします。
猪苗代のS様からご依頼を受けて着工いたしました。
今回、リフォームする場所は寝室に使われている部屋です。
周りが合板仕上げというなかなか珍しい仕上げ方です。
今回、S様からのご相談は「寝室の押し入れにカビが生えていて何とかしてほしい」、「部屋が暖まりにくい」という内容でした。
押入れを確認してみると、
S様がホームセンターで買ってきた桐のすのこが敷いてありました。
もっと覗いてみると、
なにやら、黒い怪しい影が。
ここから先は、閲覧注意です。
食事中の方はご注意ください。
すのこの表面にカビが生えています。
すのこを外してみると、
びっしりとカビが生えていました。
ここまで、カビが生えている現場は初めてです。
そのほかにも、
クローゼットや、
部屋の内部までカビが生えていました。
S様は、「最近肌が荒れやすい。手や首に赤いアレルギーのようなものができる」と話しておられました。また、奥様も妊娠中とのことで健康面に悪い影響が出るのではないかと心配しておられました。
カビはアレルギー因子のひとつとされています。空気中に胞子をまき散らしてどこにでも発生します。アトピーの原因のひとつとされていますので早急な対策が必要だと考えました。
カビができた原因はずばり「結露」です。
空気中には水が気体(水蒸気)となって含まれています。温度が下がるとこの空気中の水蒸気の一部が水に戻ります。これが「結露」です。
冷えたビール瓶を暖かい部屋に持っていくと水滴が流れますよね。これは冷えたビール瓶の周辺の空気が冷やされて、その空気に含まれている水蒸気が水滴となるためです。
S様の押し入れの外側は外気面に接しており、外側から冷やされた壁面の周辺の空気が冷やされて結露が発生したと思われます。
また、押入れの内部を合板やビニールクロス等で仕上げている場合、断熱効果や調湿作用が無いため結露が起きやすくなります。
皆さんも、ご自宅の押し入れの中を確認してみてください。一体なんの材料がはってあるでしょうか?
S様がご購入された桐のすのこ。
桐は断熱性能が高い材料で結露はしにくくなるのですが、
上の写真のように、押入れの壁とすのことの間に隙間ができてしまうとその空間に結露が発生してしまいます。また、漂白された桐材は抗菌作用が全く無くなってしまいますのでカビが発生しやすくなります。
そこで、佐藤建築店がご提案したのは、
1.押入れ、クローゼットは既存の壁をはがして天井、床、壁をすべて
桐材で仕上げる。
2.寝室の床は畳から、
赤松の床板に変更する。
3.寝室の天井は赤松の板、壁は腰の高さまで赤松の板をはり、腰から上は調湿作用が高い塗り壁材を使用する。
以上、主な3点をご提案いたしました。
今回は部屋全体に無垢材を使用するプランを提案しました。無垢材を使用することによって断熱性能が高い部屋になり、結露の発生を抑えることができます。また、無垢材は空気中の水分を吸収する働きがありますので、多少の結露が発生しても表面はサラリとしています。
素材と職人でつくるリフォームが始まりました。
どのような部屋になったかは完成してからご報告いたします。
ご期待ください。
S様が一日でもはやくこの部屋で過ごせるように急ピッチで進めていきたいと思います。
佐藤