お知らせ

桐材について

2015.02.10
皆さん、こんにちは。

昨日から全国で今シーズン最強寒波到来というお知らせが入りました。
会津でも寒い日が続きますので体調管理にはお気をつけください。

さて、本日は佐藤建築店で使う桐材のご紹介をいたします。

喜多方 内観写真のサムネイル画像
佐藤建築店では、押し入れやクローゼットには桐材を使用します。
桐は湿度を一定に保とうとする性質があり、湿度の高い日本では古くから大切な衣類や掛け軸等の収納に使われてきました。

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布団などを置く場所はスノコ状にして通気を良くしています。天井、壁、床を桐材にすることによって押入れ全体が桐箪笥のような空間になり最適な湿度環境になります。

桐材
佐藤建築店で扱う桐材は中国産です。
桐というと日本のイメージが強いかもしれませんが原産国は中国です。
その中国の桐を日本に持ってきて植えたものが日本桐です。

桐材
上の写真の桐材に黒っぽい部分があります。
これは桐に含まれる「タンニン」という成分です。タンニンというのは抗菌効果に優れており防腐、防虫効果を発揮します。
桐は空気中の湿気を含んでそれを吐き出す時に表面にタンニンを出してきます。このタンニンがカビを繁殖しにくくなる環境を作ってくれます。

ホームセンターなどでよく見かける桐材は真っ白なものが多いと思います。
でもあれは薬品(漂白剤、ホルマリン)を使って漂白しているためです。漂白すると真っ白で見た目は綺麗ですが、タンニンによる抗菌効果が全て無くなってしまいます。

佐藤建築店の桐材は漂白剤を使用せず、40〜50度ぐらいのお湯につけて桐のアク(渋み)を抜きます。アクを抜かないと使用しているうちに狂いがでたり、変色したりするのでアク抜きはとても重要な工程です。タンニンを少し残してアク抜きをすることで、より抗菌効果が高い桐材になります。

桐材のサムネイル画像
桐は10年から20年ぐらいで成木になります。育ちがとても早いので大きい木がとれません。昔から「娘が生まれたら桐の木3本植えて、お嫁に行く時タンスにして持たせなさい」というように桐の成長はあっという間です。桐材を幅広く使うためには、幅の狭い桐をいくつも接着して作る必要があります。上の写真もよく見ると、材同士をくっつけて幅をひろくしてあります。この方法は伝統工芸品である桐箪笥でも使われています。

桐材のサムネイル画像
使用している桐材は長さが約2メートル40センチ。一般の住宅の天井高さならば継ぎ目が無くはれますので寝室などの部屋一面に張ってみるのも面白いですね。

桐の中は、空気の粒がたくさん入っています。地球上で断熱効果が最も高いのは空気です。その空気をたくさん含んでいるので、桐は暖かく感じます。
冬は暖かく、夏は涼しくなるのが桐の特性といえます。

湿度をコントロールし断熱作用にも優れている桐。

無垢材を使うにもどういう素材をどういう場所に使用するかがとても大事なことだと思います。特性を知り、それを活かす。

これからも佐藤建築店では適材適所をお客様にすすめていきたいと思います。

佐藤